(症状)
当店にて別の症状に対して漢方薬をお渡ししていましたが、
1センチ程の乳がんが見つかられた方です。
女性ホルモンが効かないタイプでいらっしゃいましたので、
殺細胞性の抗がん剤を使用して、少しでも腫瘍を小さくした後に
切除することになられました。
抗がん剤は、2パターンの組み合わせで2週間毎に1回を4クールずつ、
計8回の治療をされます。
同時に漢方薬の方も、がんの治療に特化したものに変更させて頂きました。

(所見)
がんは、慢性炎症が続く場所に起こります。
遺伝子の変異が起こりやすいからです。
通常、変異した細胞は、免疫細胞によって駆逐されるのですが、
がん細胞が免疫細胞に認知させない術を持っていると、攻撃されずに
生き残ることが出来ます。そして無秩序に増殖していきます。
抗がん剤と違って、漢方薬はがん細胞を殺すものではありません。
炎症を抑えたり、免疫を高めたりすることで、がん細胞が生きやすい環境を
壊していきます。また、がん細胞を排除した場所の修復も促します。
正常な細胞や組織にはやさしい薬と言えます。
抗がん剤によって受けたダメージを軽減する効果もあるため、
併用することで副作用の軽減にも繋がります。
西洋薬のように精製したものではないので、服用する量は多くなってしまう
のですが、試してみる価値はあると思います。
今回、今までも服用して頂いていた、自律神経を整えるお薬に加えて
炎症を抑えるお薬、組織の修復を助けるお薬を服用して頂きました。

(経過)
7クール目の頃には、腫瘍は肉眼では見えなくなっていらっしゃいました。
画像を基に、腫瘍があった場所を摘出されたのですが、がん細胞はわずか残る
だけで、治癒したとの診断がされました。
途中、大きな副作用もなく、仕事をしながらの治療を進めることができて
いらっしゃいました。
今回は初期での発見でしたし、元々漢方薬を服用されていましたので、
より上手くいったとは思いますが、がんの治療をされている方には、
ぜひ試して頂きたい補助療法です。
(今回のお薬代は、1日あたり880円でした。)