(症状)
多嚢胞性卵巣症候群と診断され、無排卵を疑われていました。
具体的な症状としては
・生理が不定期で3ヶ月空くようなこともある
・頭痛、手足の冷え
がありました。
不妊治療をされており、妊娠を目指して来店されました。

(所見)
婦人科系の漢方治療では症状を大まかに
「血が滞りやすいタイプ(”お血”と呼びます)」
「血が足りないタイプ(”血虚”と呼びます)」
に分けて治療を行います。
今回の多嚢胞性卵巣症候群や子宮筋腫は血が滞りやすいため起こる症状ですので、
それを改善するお薬(”駆お血剤”と呼びます)を使いました。

※ここでいう「血」とは…
漢方治療では、身体の構成を大きく「気」(き)「血」(けつ)「水」(すい)に分類して考えます。
「血」には血液という意味だけでなく、筋肉や脂肪、腫瘍など体内の大半の器官が含まれます。

それから、身体全体の調子を整えるお薬とホルモンバランスを整えるお薬をお渡ししました。

(経過)
お薬をのみ始めて3ヶ月後ぐらいから生理周期が徐々に整ってこられました。
そして服用開始9ヶ月後に人工授精を行われたところ胎嚢を確認!
妊娠中も漢方を続けていただき、無事に出産されました。