支店で2番目に重要なポストの方です。仕事は増える一方。胃がもたれるので食事は1日1食、夜だけですが、毎日のように飲酒されていました。職場の健診でメタボを指摘され、ご家族が心配してご紹介くださいました。

ご自分としては難なく動けていると仰るのですが、お身体の方はかなり酷使された状態で、いつ大病を起こしても不思議ではない状態でした。人間の細胞は多機能なので、少々悪いところが出ても他がカバーしてしまいます。体としてはそれで回るので、そのまま生活習慣を変えずに過ごしてしまうと、ある日予備能力を使い果たした時にぱたりと倒れてしまいます。

漢方を始めて2ヵ月後くらいから、前ほど疲れなくなったと言われました。夕方近くなっても動けるそうです(きつい状態が普通になってしまうと、体の調子が戻って初めて、疲れていたことに気づくのですね)。5ヵ月後には、もともと寒がりだったのが、寒さを感じなくなって来られたそうです。風邪も惹かなくなられたと。更に2ヵ月後、今までお酒をのむことで元気付けて仕事を続けていたのが、そこまでお酒をのもうと思わなくなられたそうです。ここまで来ると、メタボの解消は時間の問題のような気がします。

漢方ができることは、仕事の緊張によって活発になってしまった交感神経を緩めて、身体の修復を促す副交感神経にスイッチしやすくすること、崩れてしまったホルモンバランスを整えること、酷使によってダメージを受けた細胞の炎症を除くこと等です。交感神経が緩まると、身体が“我に返る”ので、自然と生活習慣が見直せるようになります。

最終的にストレスをコントロールするのはご本人なのですが、そこに行き着くお手伝いはさせていただけると思っています。