不眠症の治療は、交感神経の緊張を和らげて、昼過ぎ以降、スムーズに副交感神経に切り替わりやすくなる漢方を使うのですが、のんで直ぐに眠くなることはあまりありません。薬をのむタイミングが朝だったりするので、驚かれることもあります。

西洋薬は細胞間の連絡ルートを強制的にシャットダウンするイメージですが、漢方は普段仕事などで緊張が続き過ぎて、その状態が普通になってしまった細胞の緊張を解して、本来のリズムに戻るように整えていきます。西洋薬のようにのんで30分で眠くなるという訳にはいきませんので、少し時間は頂きますが、徐々に眠れる日が増えていきます。

先日、夜になると目が冴えて早く寝付けない小学生がいらっしゃったのですが、さすが、人生が始まったばかりの方は体に溜まった疲れも少ないので、帰って服用したその日から、9時にはうとうととされていたそうです。

治療の折にはぜひ、毎日のストレスの回避計画も立てられることをお勧めします。